J.BOY 歌詞の意味・魅力考察 浜田省吾
浜田省吾を語る上で絶対に外せない名曲である「J.BOY」をご紹介します。
J.BOY
1986年9月4日発表の浜田省吾10枚目のアルバム「J.BOY」を代表する楽曲。
浜田省吾にとって、オリコンチャートで1位を獲得した初のアルバムであり、第28回レコード大賞で優秀アルバム賞に選出された記念すべきアルバムです。
J.BOYとは「Japanese BOY」の略で、JリーグもJRも無い時代に、J〇〇という造語を作った初の事例とされています。
当時の世相や社会背景をテーマにしながらも、時が経つにつれて鋭さを増して深く心に突き刺さる楽曲であり、日本人全員に今こそ聞いてほしい名曲です。
歌詞概要
https://www.uta-net.com/song/2385/
「J.BOY」では、自分を押し殺して仕事漬けの日々を送っている現状に対し、心の奥底でくすぶっている想いを吐露しようとする主人公が描かれます。
かつて夢見ていた理想は手に入らず、守るべき誇りも持てない中で、何のために、何を目指して走り続けるのか、そんなことを自問自答する歌詞が印象的です。
そして、働けば働くほど豊かになれると信じていた時代に、ゴールの見えない生存競争(サバイバル)に疲れ、家族を残し去った友人が描かれます。
そして、そこに対する悲しみややるせなさをかき消すように、主人公は仕事に没頭します。
日本人として、高度経済成長期を経て物質的に豊かになったこの国で、何を目指しどこへ向かうのか。
歌詞のフレーズひとつひとつが、失われた20年とも30年とも言われる現在の日本の状況を的確に言い表しているように感じられる点が魅力です。
失った仲間と先の見えない苦悩から、答えの出ないままバイクを走らせる主人公。
ただ繰り返し忙殺され、目的もなく生きる日常を乗り越え、悲しみに打ち勝って一人の日本人として生き様を見せてみろ、と省吾さんに強烈に鼓舞されているような気分になります。
歌詞の魅力 考察
高度経済成長期末期の日本の状況と将来の日本という国を憂いながらも、一人ひとりが理想を掲げ自分の生き様を見せつけて前に進むしか無い、という強烈なメッセージを放つ「J.BOY」
聴くたびに勇気をもらえる正に名曲であると思います。
奇しくも、現在の日本は省吾さんが憂いた通りか、それ以上に困難な状況にあります。
そんな状況において、この「J.BOY」は更に強烈なメッセージを伴って聴く人の心に問いかけてきます。
コンサートでもほぼ必ず歌われ、長年にわたって聴く人を惹きつけて離さない人気の理由は、そのメッセージ性もさることながら、聞いた後に強烈に勇気づけられる部分にあると思います。
また、バブル期の行き過ぎた資本主義とその終焉に対し警鐘を鳴らす楽曲であり、1990年代を代表する名曲の1つである「詩人の鐘」については以下エントリでまとめていますので是非合わせてご一読下さい。
詩人の鐘 歌詞の意味・魅力考察 浜田省吾
また、ライブコンサートで聴いて欲しい名曲については、以下でご紹介していますのでよければ合わせてご一読下さい。
こんなシーンで聴いてほしい
全日本人を鼓舞し、生きる活力をくれる曲である「J.BOY」
この曲は、やはり仕事終わりに聴いて欲しい一曲です。
私も、一週間の仕事終わりに会社を出て街を歩きながら「J.BOY」をよく聴きますが、これ程までに生きる活力をもらえる曲は貴重であり、多くの人に聴いて欲しいと感じます。
日々の仕事や為すべきことをこなし懸命に生きる中で、ふとした瞬間、行き詰まった時、何かをやり終えた時に聴くと心を強く揺さぶられる名曲です。
最後に
最後までお読み下さりありがとうございます。
省吾さんの名曲「J.BOY」についてまとめてきましたが、やはりこの曲は省吾さんを語る上で外せない名曲であり、ファンの方にも、これから聴き始める方にもこれから先も変わらずに聴き続けてほしい楽曲です。
最後にアルバム情報をご紹介しますので、興味のある方はぜひ聴いてみてください。